関東を本拠地とするLPガス卸大手5社、ミツウロコホールディングス、ミライフ、三ツ輪産業、三愛石油、橋本産業は5月22日、関東エリアを対象に充填と配送事業を行う合弁会社を設立することで基本合意書を締結しました。10月1日をめどに設立する予定、会社名は未定。資本金は2000万円で、5社が株を20%ずつ均等に出資、関東一円で事業展開する見込みとなっています。
LPガス業界は、人口減少や他エネルギーの台頭などで需要は減少傾向、複数の課題を抱えています。物流に関する事業を統合することで、業務効率を向上させるとともにコスト削減する見込み。
このような経営統合や新会社設立は、昨年より各地で行われています。コストを削減することでエンドユーザーである消費者のガス料金を抑えることにつながるため、有効な手段であると考えられるでしょう。
ただ一方で、このように複数社が提携を行うことで、適正な取引(消費者によるガス会社乗り換えなど)を阻害しているという現状もあるのです。LPガス業界では、取引先企業から顧客を奪わないという伝統があるため、企業提携が増える毎にそのような制約が増えていくという側面も存在しています。