パナソニック社はエネファームのLPガス仕様機種の販売を4月1日から開始しました。
従来エネファームは都市ガスに対応したものとして販売が進められていましたが、プロパンガスには未対応となっていました。現在エネファームの都市ガス仕様機は3社が生産していますが、プロパンガス仕様機が販売されるのは今回がはじめてとなります。
都市部を中心に普及が進められてきたエネファームですが、これにより対応エリアが格段に広まり、市場が活性化することが予想されています。
そもそもエネファームってなに?
テレビコマーシャルなどで名前を聞いたことがあるという方は多いと思いますが、エネファームがどのようなものなのか、ご存じない方も多いでしょう。
エネファームとは通称であり、正式な名称は「家庭用燃料電池コージェネレーションシステム」といいます。パナソニックなど企業の商品名でもなく、認知度を向上させるために全企業で統一した名称を使用しています。
細部までの解説は割愛しますが、簡単に説明すると一般家庭用の商品であり、節電することを主な目的とした家庭用発電システムです。
ガスなどのエネルギーを取り込み、そこから取り出す水素と、空気中の酸素を反応させることによって自家発電を行います。大きな特徴として、その時に発生する排熱を利用することが挙げられます。水素と酸素の化学反応時に発生する排熱を給湯に利用するため、エネルギーの利用効率が非常に高いことがメリットです。
また、自家発電なので送電時に発生する送電ロスがほぼ0になることも、使用する側としては嬉しい要素です。
今回発売されるLPガス仕様のエネファームは、都市ガス仕様のものと性能は同じものとなります。
導入するには設置スペースや高額な費用が必要になりますが、政府が推進している事業のため、補助金を利用することができます。
自家発電が可能になるため、災害などの有事にも活躍が期待され、稼働中に停電があった場合、最長で8日間の電力を供給することが可能となります。
同じく災害に強いとされるLPガス仕様機が発売されることにより、防災対策を考えたお宅への販売拡大が見込まれています。パナソニックはLPガス仕様機単体で、年間3,000台の販売を目標としています。