中部地方を中心にLPガス、都市ガスを供給するサーラエナジー(旧ガステックサービス、中部ガス)は、自社のLPガス集中監視システム通信網を中部電力のスマートメーター通信網に切り替えることを発表しました。
LPガスの集中監視システムに大手電力の通信網が採用されるのは全国ではじめてとなります。

サーラエナジーはこれまで、電話回線による集中監視システムを使用していましたが、固定電話を引かないお宅が増えていることから対応が課題とされていた状況。
ソフトバンクやKDDI、パナソニックなどの企業が電話回線を使用しない新たな通信方式の提供をはじめる中、サーラエナジーでは地元の一般送配電事業者である中部電力のシステムを採用した形となります。

そもそも集中監視システムとは、何かしらの通信網を利用して顧客宅のガスメーターをネットワークにつなげるシステムを指します。これにより使用量を時間毎に細分化、保安管理や無人検針、さらには見守りサービスなど、通信網につながっていることにより、質の高いサービスへの活用を目指したものとなります。
つまり従来からある、定期的にボンベ交換と有人による検針を行うLPガスサービスを、より進化させたサービスモデルとなります。
近年では社会全体でIoT化が進められており、LPガス業界でも集中監視システムを導入する企業が増加しています。

サーラエナジーは、中部地方以外にも仙台や広島、さらには関東地方でもガス・電気の供給を行っている企業。今回のスマートメーターを使用した監視システムの導入は、中部電力管内であることが条件となるため、それらの地域は対象外となります。

同社では2021年4月から無線通信端末(NCU)の設置を開始する予定。
NCUを導入することにより、検針の無人化、ガス以外の付加サービスなど、多様なサービス展開を目指すものと考えられます。

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