LPガス販売の大手ニチガスと通信関連サービスの大手U-NEXT(ユーネクスト)、U-NEXTの子会社でコールセンター事業を手掛けるU-NEXTマーケティングの3社は、ニチガスの顧客応対業務に人口知能(AI)技術を活用した「AIコンシェルジュ」を導入すると発表しました。
今後さらにこの技術を共同開発し、他のエネルギー会社に販売することも視野に入れています。
このAIコンシェルジュというサービスは、元々U-NEXTマーケティングが展開しているもので、顧客からの電話をAIが音声認識→言語処理→データ抽出から読み出し→回答という流れで無人で対応できるというものです。導入することにより、営業時間外でも電話対応できるようになるほか、人件費の削減や電話待ち時間の短縮など、様々なメリットを生むことが見込まれます。
ニチガスは、このサービスをLPガス仕様にし、更に開発を進めてLPガスに特化した商品にしていくという狙いがあります。具体的には、開栓・閉栓作業や緊急時対応、料金問い合わせなど、顧客から寄せられる問い合わせ電話をAIが自動識別し、各担当部署につなぐ役割を担います。つまり顧客からの一次対応を自動化することが狙いで、現在の対応業務の5割を自動化する予定です。
現状でもガス会社の場合には、ガス漏れなど緊急対応があるため、基本的には24時間対応できる体制をつくっています。ただ、そのような宿直業務を行う従業員は少数であり、どうしても営業時間外には対応できる業務が限られてしまいます。
ガスサービス以外でも、コールセンターに問い合わせようとしたら営業時間外で間に合わなかったという経験を、みなさん体験しているかと思います。今後AI技術が更に進むことにより、昼間でも夜中でも関係なく、どんなことでも対応してくれるという時代が来るのかもしれません。