富士ガス(本社:東京都世田谷区)は11月22日、東京都千代田区で開催された東京国際フォーラムで、新プロジェクト「&LPG」の旗揚げとなるエキスポを開催しました。
「&LPG」は、富士ガスの造語です。
同社によると&LPGとは、
「LPガスの今を知ることで、その可能性を探り、災害対応やカーボンニュートラル化といった課題解決に向けたイノベーションを生み出すプラットフォームとして業種を問わず、様々な業界・組織・地方自治体・個人の方々と協業を行って参ります。」
富士ガスHPより https://www.fujigas.com/
としています。
もともとLPガスは、可搬性に優れている上に劣化がしにくい、さらに災害時などにおいて非常用エネルギーとして活用できるなど、多くの利点があります。
また太陽光発電や電気自動車、蓄電池などと組み合わせて使用することにより、エネルギーを効率的に使用できる分散型エネルギーとしての可能性も秘めています。
名称の「&」には、水素やアンモニアなどとの組み合わせなど、現在注目されている新エネルギーとの融合も視野に入れ、LPガスの可能性を広げていく狙いを込めています。
実際にLPガスは、上述したようなことだけでなく、排出する二酸化炭素が都市ガスよりも少ないなど、良い点を数多く持っています。環境に優しい上に利便性に優れているので、災害時には必ず活躍する、さらに他エネルギーとの組み合わせも行いやすいなど、メリットを挙げるときりがありません。
一方でLPガスは、ボンベから供給されるという特性を持つため、地域性が非常に強いサービスです。ボンベを充填しなければならない、各供給場所に配送しなければならないなどの特徴があり、その過程で事業者同士が密接に関わっているのです。
その影響から業界内は、いくつかのグループに分かれており、NG会社という風習があるなど、自由な競争が行われていないという側面があります。
また事業者数が多いことから古い体質が残る企業もあり、業界を一つにまとめるのは簡単ではありません。
このウェブサイトでも解説している通り、料金面でも不透明な点を多分に残しており、改善しなければならない点を多く持っているのです。
今回の富士ガスが立ち上げたプロジェクトは、上記したような課題を解決し、LPガスというサービスをより良いものにしていこうという考えから始められています。
今後については、2023年3月をめどに有志連合を募って設立総会を行い、7月頃に札幌で業界関係者向け勉強会、11月頃には今回よりもパワーアップしたエキスポを東京で開催する予定としています。
また、LPガス調査研究機関を設立し、現場の声を吸い上げながら広報活動を展開。カーボンニュートラルの実現など、エネルギー政策にも反映させたいとしています。
この度、富士ガスが旗揚げした「&LPG」というプロジェクトは、非常に画期的なことだと捉えられます。現状では、各社バラバラである業界内が一丸になってより良い方向を目指していこうというものです。
今回のエキスポ内で開催されたセミナーには、岩谷産業やニチガス、アストモスエネルギーなどの大企業が講演企業として参加しています。
ただ、上述したようにLPガス業界は、一枚岩ではありません。
あくまでの一企業が立ち上げたプロジェクトに、すべてのLPガス事業者が参画するということはないでしょう。
今後、このプロジェクトがどのような活動をしていき、どこまでのインパクトをLPガス業界に与えるのか注目したいところです。
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