資源エネルギー庁は、2022年度末で776万kw分の事業用太陽光がFIT(固定価格買取制度)認定の失効期限を迎えることを明らかにしました。

2022年4月施行の改正再生可能エネルギー特別措置法(FIT法)で導入された認定失効制度に基づいたもの。同制度の円滑な運用開始に向けて、対象となる発電事業者への周知徹底などの取り組みを進めます。11月15日の再生可能エネルギー大量導入・次世代電力ネットワーク小委員会に報告しました。

認定失効制度とは、運転開始期間後1年を経過しても系統連系工事の着工申し込みが行われていない案件は、その時点で認定を失効させるというもの。

FIT対象の全電源種が対象となり、工事着工を申し込み済みなら運開期間にあたる年数を猶予期間として一度だけ与えます。運開期間は、原則的に太陽光が3年、風力とバイオマスが4年などと設定されています。

事業用太陽光については、改正法施行日時点で運開期間が過ぎていた案件を対象に、経過措置として原則1年の猶予が与えられました。その猶予期間が終わる2022年度末で、約6万7千件(776kw)が一気に失効する見込みとなっています。

発電事業者がこのタイミングでの認定失効を回避するためには、期限までに系統連系工事の着工申し込みが受領される必要があります。資源エネルギー庁は今回、申し込み受領が証明できる書類の提出期限を、失効期限の1か月前とすることを決めました。

資源エネルギー庁としては、発電事業者の制度への理解不足によるトラブルを避けるため、情報提供にも力を入れています。失効期限まで数か月を切った認定案件を持つ発電事業者に、個別に周知を行います。

失効案件の第三者への譲渡といった詐欺行為を防ぐため、各案件の認定状況を誰でも確認できる仕組みを資源エネルギー庁のホームページ上に構築します。

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