このページでは、プロパンガスと都市ガス、オール電化などエネルギーの見分け方について解説しています。
サービス内容や屋内の機器ではなく、建物を外から見た際の見分け方を記載しています。
その建物にどのようなエネルギーが供給されているのか、ある程度の知識があれば判断することができます。引越しなどで、物件に供給されているエネルギーがわからない方は参照ください。
見分け方ではなく、それぞれのエネルギーのサービス内容を比べたい方は、エネルギーの比較の記事をご覧ください。
LP(プロパン)ガスはボンベがある
プロパンガスは、ボンベから供給されるガスサービスです。
プロパンガスが供給されている建物は、必ず建物の近くにボンベが設置されています。大型の集合住宅などでは、ボンベではなく、バルクと呼ばれる大きなタンクから供給されている可能性もあります。
集合住宅の場合には、一階の敷地内にボンベかバルクが設置されています。建物によっては、ボンベ庫があり外から見えないようになっている可能性もあります。
物件を外から見て、ボンベかバルクが設置されていれば、その建物はプロパンガスが供給されていると判断できます。
中古住宅で現状が空き家物件の場合には、ボンベが撤去されていてメーターだけ設置されている可能性があるのでご注意ください。参照:中古・戸建住宅へ引越す方
プロパンガス供給物件にお住まいで、料金を安くしたい方はLPガス料金表をご確認ください。
プロパンガスメーターは小さい
プロパンガスを供給するには、ボンベとセットでマイコンメーターが取り付けられます。
通常は、ボンベの近くにメーターが設置されます。
添付図の通り、比べてみると大きさに違いがあるので、慣れている人が見るとプロパンガスか都市ガスかがすぐにわかります。
プロパンガスについて詳しく知りたい方は、LPガスの解説をご覧ください。
都市ガスは白いメーターがある
都市ガスは、地中を通るガス管から供給されるサービスです。都市ガス供給の物件には、ボンベが設置されていません。
それではどこで見分けるのかというと、メーターを見ることになります。
ボンベが見当たらず、設置されているメーターが都市ガス用のものであれば、その建物には都市ガスが供給されています。
都市ガスを安い事業者へ切り替えたい方や都市ガス供給物件にお引越しされる方は、都市ガス料金比較サイトをご覧ください。
オール電化はエコキュートがある
ボンベが設置されておらず、ガスのメーターも見当たらないとなると、その建物はオール電化の可能性があります。
オール電化の物件は通常、建物の外に自然冷媒ヒートポンプ給湯機(エコキュート)が設置されています。
エコキュートは通常、ヒートポンプと貯湯タンクが設置されています。貯湯タンクは、電話ボックスほどの大きさなので、見ればすぐに判断できるでしょう。
灯油はタンクがある
給湯器(ボイラー)などで灯油を使用しているお宅では、灯油のタンクが設置されています。
灯油タンクの形状は様々ありますが、オーソドックスなものだと添付図のようなものになります。
尚、小型の灯油ストーブなど「自身で補充する」器具では、タンクは設置されません。
灯油とガスを併用しているお宅も少なくありませんのでご注意ください。灯油は、寒い地域ほど需要が多いサービスです。
コミュニティーガス
限られた地区に集中的に供給するコミュニティーガスというサービスがあります。
コミュニティーガスの中身は通常、LPガスです。ただ個別で供給するのではなく、大きなバルクから辺り一帯のお宅にまとめて供給する点で、通常のLPガスとは異なります。
近所に巨大なタンクが設置されており、そこから数十世帯にガス管を通して供給しています。
コミュニティーガスのメーターは、LPガスのものが設置されています。
つまりボンベが設置されていないけど、プロパンガスのメーターがある場合には、コミュニティーガス供給の建物である可能性があります。
エネルギーの見分け方(まとめ)
建物にどのエネルギーが供給されているのかは、おおむね目視で判断することが可能です。
ただ正確な情報を知りたい場合には、物件の所有者や管理会社または販売会社などに確認するのが確実です。
尚、建物の中には、コンロはガスで給湯は灯油など、エネルギーを組み合わせているお宅も少なくありません。
例えばプロパンガスのボンベがあったとしても、その物件は「プロパンガスだけが供給されている」とは限りませんのでご注意ください。
この記事は、私が作成しました。
静岡県出身。エネルギー業界に10年以上携わり、特にプロパンガスや都市ガス、電力を専門にしています。またウェブサイトや記事も自身で作成します。ご意見や感想、指摘などありましたら、気軽にお寄せください。⇒著者情報