古河電気工業がグリーンLPガスの実用化に向けた実証事業を開始します。
グリーンLPガスとは、化石燃料を原料としないLPガスのことで、地球温暖化対策の一環。
同社は、2030年度までの9年間にグリーンLPガス合成技術の確立と実証を完了させる見込み。流通パートナーとして、国内のLPガス大手である岩谷産業とアストモスエネルギーも参画します。
古河電気工業はこの事業で、水と二酸化炭素などから取り出した水素と一酸化炭素を原料にして、触媒合成反応によりグリーンLPガスを製造する技術を確立。グリーンLPガスを年間1000tonn製造する技術の実証を2030までに終了する計画となっています。
北海道大学と静岡大学が再委託先となっており、実証試験は酪農が盛んな北海道鹿追町が候補地に選ばれました。
岩谷産業は、同社の中央研究所が保有する技術を用いて、グリーンLPガスの活用方法を検討します。まずは同社が販売する一般消費者に向けたカセットボンベによる供給を検討する予定。
アストモスエネルギーは、LPガスの元売り事業者であり卸供給先を全国に保有しています。このネットワークを駆使してサプライチェーン構築に向けた検証を進めるとしています。
尚、現在流通しているLPガスは、「プロパン」と「ブタン」を主成分としており、石油や天然ガスから産出されています。つまり化石燃料を原料としています。