伊藤忠エネクスは、2017年12月22日付で同社が保有するシナネンホールディングスの普通株式210万4080株のうち、210万4000株をシナネンホールディングスが実施した東京証券株式立会外買付取引に応じて売却しました。売却額は、54億307万2000円。80株を残してほとんどを売却することになりましたが、残った80株も市場の動向を見て売却する予定です。
伊藤忠エネクスは、これまでシナネンHDの発行済み株式の16.2%を保有する筆頭株主でしたが、シナネン株の大半を手放すことになりました。またシナネンHDは、伊藤忠エネクスの株式を1%ほど保有していましたが、3月末をめどに売却する予定です。
上述のように、両社はこれまでお互いに株式を保有し合い、LPガス小売りなどを含めた関連業務で協力関係にありました。
しかし、2016年・2017年と電力・都市ガスが相次いで全面自由化され、その影響でLPガス業界内でも競争が活発化しつつあること、国内の人口が減少傾向にあり市場が縮小されていることなど、様々な環境が変化する中で、株式を相互保有する関係を見直す形になりました。
ただ、売却した途端に敵対するということではなく、資本関係の解消後も協力関係を維持するという方針を示しています。