プロパンガス大手・岩谷産業は、10月1日にプロパンガス専用のオリジナル炊き出しセット「デリバリーステーション」を発売しました。
ガス機器大手のリンナイと共同開発したもので、炊飯器・ずんどう鍋・ガスコンロ、コンロ台などがセットとなっている移動式大型調理セットです。
およそ100人分(50合)の炊飯と、みそ汁などの汁物(約 23L)が同時調理可能となっており、保管にも場所を取りません。
催事場などでの利用が見込めるほか、災害時などの炊き出しにも有効で、全国の自治体のほか、病院や学校など避難場所として利用される可能性のある施設への販売も予定されています。
プロパンガスはボンベから供給される分散型のガスサービスです。現在でも避難生活が続けられている熊本県の避難所など、汎用性の高さで非常時には大変重宝することになります。避難所での生活では都市ガスが引き込まれることはなく、通常の場合プロパンガスが使用されることになるのです。また、炊き出しなどで一度に大量の調理を行う必要がある場合にも、移動に優れるプロパンガスは無くてはならないものであるといえるでしょう。
大震災が予測されるなかで、各自治体や民間施設も非常時への備えとして、プロパンのボンベを常備する動きが見られます。「災害バルク」と呼ばれるプロパンガスを貯蔵する設備の設置を国が支援しているため、市役所などの施設で大型のタンクを目にしたことがある方もいらっしゃるかと思います。
平時では都市ガスの利便性に劣りますが、緊急時には確実にプロパンガスの汎用性が勝ることが過去の事例から証明されているのです。
今回のデリバリーステーションのように、便利な新型機種が着実と開発されていることは、震災の多い日本にとって、とても素晴らしいことであると言えるでしょう。
http://www.iwatani.co.jp/jpn/pdfs/news/20171004.pdf