このページでは、プロパンガス料金を安くする方法について解説しています。
一般的にプロパンガスの料金は、都市ガスと比べておよそ1.5倍の金額と言われています。
「プロパンガスの料金が高い」「どうにか安くしたい」というお悩みをお持ちの方は多いかと思います。
プロパンガス代を安くするには、どのような手段があるのでしょうか。
目次
プロパンガスは「自由料金制」
前提情報として、プロパンガスは自由料金制です。
法令によって料金が制限されておらず、基本的にはガス会社が自由に決めることができます。
物件によっては、都市ガスと同じ水準、または都市ガスよりも安くすることも不可能ではないのです。
参照:プロパンガスと都市ガス料金を比較
ただし都市ガス並みに安くできるかどうかは、環境により異なります。以下の方法をご検討いただき、少しでもガス代を安くするヒントにしていただければ幸いです。
事業者を変更してガス代を安く抑える
最もお勧めの方法は、プロパンガスの契約会社を乗り換えることです。
このウェブサイトでも紹介していますが、プロパンガスは非常に簡単な手続きで乗り換えを進めることができます。
お宅によっては、ガス会社を変更することで、大きく安くできるでしょう。
プロパンガス料金を安くする方法として、事業者の変更はとても有効な手段です。
事業者を変更した後の料金変動
新規の料金に関して「すぐに値上げされてしまうのではないか?」という質問を多くいただきます。
料金方針に関しては、事業者によって大きく異なりますので、契約を結ぶ前によく確認することが大切です。
ただ少なくともプロパンガスの場合、消費者側からなにか行動を起こすことがとても大切です。
プロパンガスは、乗り換える際の初期費用がかからないいうえに、最低利用期間など契約を縛るものも通常はありません。現在のガス料金よりも安くなるようであれば、乗り換えることをお勧めいたします。⇒プロパンガス契約時の初期費用
差額がとても大きいことも
今まで事業者を変えたことがない方は、驚くほど安くできる可能性があります。
プロパンガスは商品が同じものですが、購入する事業者を変更することで簡単に安くすることができるのです。
当社では、戸建住宅にお住まいの方へプロパンガス会社の切り替えをお勧めしています。ガス代が高いとお悩みの方は、お気軽にご相談ください。
参照:アパート・マンションのプロパンガス
契約中のプロパンガス会社と交渉する
乗り換えを行わずに、契約中のガス会社と交渉することも考えられる方法です。供給設備の交換もないので、乗り換えるよりも簡単かもしれません。
他社の料金と比較した時に、価格差がそこまで大きくない場合は、値下げの交渉をしてみても良いかもしれません。
ただし、差額が大きい場合や今までにガス料金の値下げが行われていない事業者に関しては、あまりお勧めはできません。
交渉して安くしてもらえる可能性はありますが、しばらくしてから値上げされてしまうことも予想されます。
「言えば安くするのか」「言わなければそのままの料金だったのか」と感じる方もいらっしゃるでしょう。その場合には、乗り換えを検討された方が良いかもしれません。
「切り替えまたは交渉」の行動を起こそう
プロパンガス料金は、原料の仕入れ価格と企業の利益を計算して設定されています。
小売り会社が購入している卸売り価格も同じく毎月上下しています。
どの程度の価格変動で顧客への単価を変動するかは、企業により異なります。ただ値上げすることはあっても、値下げが無いという状況は、普通では考えられません。
参照:プロパンガスとは
一般的には仕入れ値が高くなれば顧客への提供価格を値上げして、安くなれば値下げします。これまでにガス料金が値下げされたことが無い会社は、良心的ではないかもしれません。
つまり値上がりしたらそのままで、例え仕入れ価格が安くなっても値下げされることはないのです。放っておくとさらに値上げされて、とても高い単価になっている事例が多々あります。
プロパンガス料金は、消費者から行動を起こすことがとても大切です。事業者切り替えか料金交渉を行うことで、安くできる可能性は非常に高いでしょう。
都市ガスや灯油、オール電化へ変更
プロパンガスの料金が都市ガスよりも高いということは、一般的に知られていることです。都市ガスに変更することができれば、ガス料金が安くなる可能性は高いと考えられるでしょう。
さらに自宅まで引き込むためには、まとまった費用が必要になります。
どの程度の費用になるかはお宅の環境によって大きく異なるため、まずはお住いの地域に供給している都市ガスの会社に問い合わせてみましょう。参照:日本ガス協会・ガス事業者検索
ご注意としまして、地域などお住まいの環境によっては、都市ガスとプロパンガスの差額がないことも考えられます。必ずしもプロパンガスの方が高いとは言い切れません。
都市ガスとプロパンガスの差額
近年では、エネルギー事業の自由化が進んだ影響からプロパンガス業界でも低価格化が進んでいます。
特に事業者同士の競争が激しい地域においては、都市ガスとプロパンガスの料金差額が大きくないケースも多々あります。
つまり都市ガスに変更してもプロパンガス料金とそれほど変わらない可能性があるのです。
具体的な料金比較に関しては、別ページにまとめています。
また都市ガスも事業者によっては、かなり高めの料金設定であるため自治体によってはプロパンガスの方が安いこともあります。
オール電化への切り替え
またオール電化に変更するということも考えられる方法の一つです。ガス機器を撤去して電気に変更すれば、当然ながらガス代は0円になります。
オール電化も都市ガスと同じく、設備を導入するための費用が必要です。詳しくはサービスを提供している会社にお問い合わせください。
ケースにもよりますが、毎月の合計料金がプロパンガスだった時よりも高くなってしまったということもあるようですので、導入する際には詳しくシミュレーションしてから決断されると良いでしょう。
さらにエコキュート代金も高価で修理・交換費用にも注意すべきです。
また自宅内のエネルギーをすべて統一することは、一定のリスクを伴います。
平時、つまりなにもない時には、安全性が向上しますし請求も一つになるので便利です。
一方で災害時などにより停電が起きてしまったなど緊急時には、自宅内のエネルギーが全滅してしまうことになります。
プロパンガスはボンベから供給されるので、災害に強く平時と同じように使用することができるのです。また発電機としても使用できるため、緊急時には大活躍することになります。
プロパンガスの契約をしない
プロパンガス会社と契約すると、必ず一定の基本料金を支払わなければなりません。
選択としてはお勧めしませんが、ガスを契約しなければ料金は発生しません。
カセットコンロを使用する
コンロのみプロパンガスというお宅では、ガス会社と契約をせずに市販のカセットコンロで代用しているお宅も少なからずあるようです。
カセットコンロを使用することで基本料金を支払わなくて済むのです。
「少しでも良いからガス代を安くしたい」「お湯を沸かすくらいで料理はあまりしない」などのお宅であれば、カセットコンロで代用するのも一つの方法でしょう。
ガス会社と契約することにより、定期的な設備点検などの安全チェックがあるので、使用方法さえ間違えなければ事故が起こることはまずないでしょう。
また賃貸物件では、使用が禁止されている可能性もあります。
「安全を購入する」という考え方で、多少高いかもしれませんがプロパンガス会社と契約する選択をお勧めいたします。
銭湯を利用する
集合住宅では「ガス代が高いから」、契約せずに銭湯を利用している方もいらっしゃるようです。
ガスの使用量は、特に給湯器の使用分が多くを占めています。集合住宅では、1立方メートルあたりの単価が高めに設定されることが多いため、お宅によってはガス代が非常に高くなってしまいます。
また基本料金も高めに設定される傾向にあります。
また大型の集合住宅においては、ガス料金をとても安くできる可能性もあります。
ただ切り替えの要望に応じてもらえるオーナーばかりではありませんので、ガス代が高くてどうしようもない方は、銭湯を利用するという選択肢もあるでしょう。
プロパンガス料金削減についてのQ&A
プロパンガス料金を節約する効果的な方法は何ですか?
2つの見方があります。一つは、ガス料金を下げる行動を起こすことです。料金交渉やガス会社の乗り換えがこれに当たります。もう一つは、使用量を減らす工夫です。使用量の削減は、お風呂の使用方法を見直すことが最も効果的です。浴槽に貯める湯量を減らし、追い炊きを控え、設定温度を下げることで、大幅な節約に繋がります。
プロパンガスの料金を下げる方法は何ですか?
ガス会社の見直しが最も効果的です。ガス会社を変更し、根本となる単価を下げることで大幅なガス代削減が期待できます。
プロパンガスよりも都市ガスの方が安いですか?
一般的には、都市ガスの方が安く設定されることが多いでしょう。ただ都市ガスでも様々な料金体系の会社があるほか、プロパンガス料金と大差がないことも少なくありません。また都市ガスの導入には、初期費用が必要な点も考慮すべきです。
プロパンガスの使用量が多い場所はどこですか?
家庭全体のガス使用量の75%程度をお風呂が占めています。そのため、お風呂でお湯をなるべく使わないことが最も効果的です。
キッチンでのガス使用量を減らすコツはありますか?
はい、いくつかあります。保温性の高い鍋を使用すること、鍋の大きさに合わせた火力調整、蓋や落し蓋の活用、同時調理の実践、食器洗いの工夫などが効果的です。
シャワーの使用でガス代を節約する方法はありますか?
節水型シャワーヘッドの使用が効果的です。通常のシャワーヘッドと比べて最大40%の節水が可能で、ガス代と水道代の両方を削減できます。
ガスコンロの使用時間を減らす方法はありますか?
はい、圧力鍋や保温調理器の使用、電子レンジや炊飯器などの電気調理器具を活用することをお勧めします。
この記事は、私が作成しました。
静岡県出身。エネルギー業界に10年以上携わり、特にプロパンガスや都市ガス、電力を専門にしています。またウェブサイトや記事も自身で作成します。ご意見や感想、指摘などありましたら、気軽にお寄せください。⇒著者情報