奈良県桜井市で都市ガスを供給している桜井ガス株式会社が、市内の3地区で導管延伸を並行して進めています。
奈良県や桜井市による街づくりや、民間企業による住宅開発などに合わせて導管を延伸。新たに開発された地区で都市ガス需要を取り込み、事業拡大に繋げる狙いです。投資額は5年間で約5億円を見込んでいます。
桜井市の人口はおよそ5万4千人ですが、2000年頃から減少傾向にあります。
ただ、いくつかの地域では住人が増加している地区もあります。
その一つが桜井駅東側の外山(とび)地区。特に近鉄大阪線の北側では、水田を宅地に変えるミニ住宅開発が活発化しており、新築住宅が目立ってきています。
桜井ガスは、同地区に低圧導管を敷設していますが、駅西側から東側に中圧導管を約2km伸ばすとともに、新たにガバナーを設置しています。
またJR万葉まほろば線の軌道下に導管を通す工事も実施しています。
延伸工事は、2019年から開始されており、中圧導管に関しては毎年数百メートルずつ伸ばしています。完成までは、あと3年程度かかる見込み。
県営住宅の建て替え事業が進んでいる西之宮地区では、これに合わせて導管を伸ばし、他社の簡易ガスが供給されていたエリアを都市ガスに切り替えています。同地区の建て替え工事は現在も進行中です。桜井ガスは、2033年度の完成を目指し、段階的に実施される工事に合わせて導管を敷設する方針。
北部の三輪地区では、県と市が大神(おおみわ)神社参道周辺地区の街づくり事業を実施しています。
日本最古の神社として知られる大神神社を中心に活性化を狙うもの。この地区は、これまで導管が未整備でしたが、桜井ガスはこの事業に合わせて低圧導管の延伸を進めており、すでに供給も開始されています。
桜井ガスは、現状桜井市のみで都市ガスを供給している企業。供給する都市ガスは、大阪ガスから調達しています。現在進めている導管の延長工事には、年間で約1億円の資金をかけています。
桜井ガスとしては、非常に思い切った事業展開と捉えることができます。
上述したように桜井市の人口は、減少しています。さらに近年の新築住宅では、オール電化を導入するお宅が6割ほどとなっており、都市ガス・LPガスとしては厳しい状況に立たされています。
ただ建物のエネルギーを電気だけで統一するよりも、「ガス・電気」と併用した方が停電や災害時などの備えになることは事実です。
桜井ガスがこのように新規顧客獲得のために、積極的に事業を進めることは、ガス業界全体にとっても素晴らしいことであるといえるでしょう。
桜井ガス概要
- 商号:桜井ガス株式会社
- 設立:昭和34年8月7日
- 本社:奈良県桜井市谷8番地の1
- 供給区域:奈良県桜井市
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桜井市概要
- 総人口:54054人(2022年11月1日、Wikipediaより)
- 面積:98.91㎢
- 人口密度:546人/㎢
- 都市ガス導管事業者:桜井ガス・大和ガス
大和ガスは、桜井市西部の一部区域において都市ガスを供給しています。桜井市においては、桜井ガスがメインの一般ガス導管事業者です。
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