東京ガスは4月27日、子会社の東京ガスリキッドホールディングスが保有する東京ガスエネルギーの株式全持分66.6%と、東京ガスLPGターミナルの株式全持分49%をイワタニ産業に売却しLPガス事業から撤退することを発表しました。
東京ガスエネルギーの残り33.4%を持つINPEXも全持分を岩谷産業に売却します。
東京ガスエネルギーは1960年の創業、「エネライフ」のブランド名で東京都心を含めて関東圏内でLPガス販売事業を手掛けていた会社。2016年時点で約6万件だったLPガス直売数を2020年に30万件まで拡大する目標を掲げていましたが、現状の直売数は約6万6千件にとどまっていました。
ガス・電力自由化の中、「東京電力とニチガス」の連合への対抗策として強化されていましたが、今回のLPガス事業撤退により東京ガスは大きく方針転換することになります。
株式譲渡は6月までに完了し、東京ガスエネルギーと東京ガスLPGターミナルの社名はその後に変更する予定。
岩谷産業は直売と卸の合計で全国320万世帯にLPガスを供給する業界の最大手企業。東京ガスエネルギーは東京都心も含めて配送網を所有しており、今回の株式取得により岩谷産業の関東圏における事業規模が大きく拡大する見込み。